
1-2 マンダラートとは何か?
⚫️ 脳は環境から学んできた 創造思考の手法を模索していた私が、脳は、どのようにして出来たのか? 脳の機能は何なのか? を考えているときだった。 ヒラメイタことが、あった。 「脳は環境によって創られたのだ」という、気づきだった。 生物は、すべて、環境に順応しなければ生きていけない。 ならば脳は、環境を学ぶはずだ、と思った。 つまり脳は、環境をミラーリングしてきた! 思考の原理原則、つまり構造と機能は、すべて環境から学んだはずなのだ。 生後間もない幼児を見ればわかる。 彼らは、まだ動けない時から視線をさまよわせ、少しでも動けるようになると、手を伸ばして触る、舐めてみるなど、あらゆる感覚器官を使って、環境を知ろうとしていた。 言語を習得する以前から、このようにして感覚で収集してきた情報は、細胞の1つ1つに染み入っているはずだった。 つまり、生きるということは、環境を知り、自分の環境を創ることなのだ。 そして問題は、 どのようにして、その環境を学ぶか、ということと、 どのようにして、自分の環境を創っていくか、なのだ。
⚫️ 環境を問う《疑問詞》 分からないことがあったら問う。 そのために人間は、便利な言葉を持っている。 疑問詞、だ。 なぜか私たちは、疑問詞というと 5W1Hが頭に浮かぶ。 この5Wという5つの疑問詞を構造化出来ないか、と考えた。 構造化とは、環境化ということです。 その結果、次のような《構造図》を生み出した。 後に 「5Wマンダラ」と呼ばれる、マンダラートの原点だ。

5Wマンダラを、簡単に言うと、次のようになる。 人は、時間と空間の中に存在する。 これは客観的な事実だから、この横軸を「客体軸)と呼ぼう。 同時に、その人は、そこで何をしているか? そして、なぜそうしているのか? これは人それぞれだから、この縦軸を「主体軸」と呼ぼう。 つまり、中心の、あなたの存在は、客体軸と主体軸とで示される。 この4つのWが、あなたの環境なのだ。 重要な点は、主体軸と客体軸という2本の軸の発見にある。 これは、同じ物理環境も、人によってまったく違う環境になり得ることを示している。 これが、この世の、実相だったのだ。
⚫️ マンダラートの誕生 5W マンダラを脳裏に刻み込んだ私は、中心の自分だけを残して周囲のセルを消してみた。

この図を眺めているうちに、自分を考えるとは、この周囲のセルを埋めていくことなんだ、と思った。 この周囲に何が観えてくるか? それが、考えるということであり、生きるということなのだ、と思った。 環境というこのカタチの「構造と機能」が見えてきた。 マンダラートの、誕生だった。 最初の発見が、「5Wマンダラ」であり、 次の発見が、「マンダラート」である。
【注1】 詳しいことは「創造性を高めるメモ学入門」日本実業出版社 1987 に書きました。 もちろん (?) 今は絶版になっています。 が、ユーザのために、2016年に ART BOX というデジタルライブラリを創りました。その中に収録されています。 このサイトの中の ART BOX からダウンロードして読むことができますので、どうぞご利用ください。
【注2】 このマンダラというカタチは、カタチを変えずに、フラクタルに、無限に階層を構築し、増殖し、収縮します。 この構造性だけを追求することでマンダラートを解説することも出来ますが、それは本来の目的ではないので、またの機会に譲ることにします。
⚫️ マンダラートは 、脳を育てる まず、1つ確認しておきましょう。 マンダラートの目的は、単なるスキルアップではありません。 脳力を育てること、そのための環境を創ることです。 それって、どういうこと? 大きく4つに分けてマンダラに載せました。

もちろん、これだけでは分からないですね。 分からないから、考えるのです。 知りたい! という欲求があれば、きっと、あなたは考え始める。 考えるということは、問いを出し続けることです。 その問いの勢いに押されて、マンダラが展開されていくのです。

書こうと思ったら、セルは、いくらでも増えていきます。 こうしてマンダラの世界が、現れてくる、のです。 ね? 少し、見え始めたでしょう? マンダラートとは、環境のことであり、環境を創っていくこと、そして、その環境を習慣化すること、なのです。